(Sudden sensorineural hearing loss)
医療や介護の現場で、ある日突然「片方の耳が聞こえなくなった」と訴える利用者様や患者様に出会ったことはありませんか?その症状、もしかすると「突発性難聴」かもしれません。
突発性難聴は、その名の通り「ある特定の瞬間」から急激に聴力が低下する疾患です。早期治療が予後を左右するため、私たち現場のスタッフがそのサインにいち早く気づき、適切に引き継ぎを行うことが、患者様のその後の人生を大きく変えるといっても過言ではありません。
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「突発性難聴」の意味・定義とは?
突発性難聴は、医学的には「Sudden sensorineural hearing loss」と呼ばれます。文字通り、何の前触れもなく突然、片側の耳の感音難聴(内耳や聴神経の障害)が起こる疾患です。
「朝起きたら急に聞こえない」「テレビの音が急に小さく聞こえる」といった訴えが多く、多くの場合、強い耳閉感(耳が詰まった感じ)や耳鳴り、めまいを伴います。原因は完全には解明されていませんが、ウイルス感染説や内耳の血流障害などが有力視されています。
電子カルテ上では、簡潔に「突難(とつなん)」と略されることもありますが、正式な病名として記載するのが基本です。発症から治療開始までの期間が非常に重要で、一般的には発症から2週間以内に治療を開始できるかどうかが回復の鍵とされています。
医療・介護現場での実際の使われ方・例文
現場では、患者様からの「最近、右の耳の調子がおかしい」といった些細な訴えをスルーしないことが大切です。医師や看護師への報告時には、具体的な発症時期や随伴症状を伝えるようにしましょう。
- 「利用者様が『今朝から右耳が詰まった感じがして聞こえにくい』と訴えています。突発性難聴の疑いもあるため、早めに耳鼻科受診を検討いただけますか?」
- 「既往歴に突発性難聴あり。聴力低下の再発がないか、会話の反応で確認をお願いします。」
- 「突発性難聴の治療中につき、ステロイドの服薬コンプライアンス管理を徹底してください。」
「突発性難聴」の関連用語・現場での注意点
この疾患を理解する上で、「メニエール病」や「低音障害型感音難聴」との違いを知っておくことも大切です。これらは似たような症状が出ますが、診断基準や治療方針が異なります。
新人スタッフが特に注意すべき点は、「突発性難聴は繰り返さない」という特性です。もし何度も難聴を繰り返す場合は、別の疾患が隠れている可能性があります。また、本人も急な変化に大きな不安を抱えていることが多いので、「ただの耳垢かな?」と安易に判断せず、必ず専門医の診察に繋げるという意識を持ちましょう。
まとめ:現場で役立つ「突発性難聴」の知識
突発性難聴について、大切なポイントをまとめました。
- 突然の発症が特徴。聴力低下は「緊急のサイン」と捉えること。
- 発症後2週間以内の治療が予後を左右する重要なボーダーライン。
- めまいや耳鳴りが併発することが多く、転倒リスクにも注意が必要。
- 「ただの疲れ」と本人も思い込みがちなので、日頃のちょっとした変化を見逃さない。
突発性難聴は、患者様のQOL(生活の質)に直結する疾患です。「何かおかしいな」という直感は、医療現場ではとても大切なセンサーです。その気づきで一人でも多くの患者様を救えるよう、一緒に頑張っていきましょうね。
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