(Percutaneous Cardiopulmonary Support)
救急外来や集中治療室(ICU)で働いていると、医師や先輩看護師から「PCPSの準備をお願い!」と急かされる場面に遭遇することがあります。PCPSという言葉は、まさに一分一秒を争う緊迫した現場で耳にする重要な専門用語です。
一言でいえば、PCPSとは「心臓と肺の機能を代行する強力な救命装置」のことです。重症患者さんの命を繋ぎ止めるための最後の砦とも言えるこの装置について、新人スタッフとして最低限知っておくべきポイントを解説します。
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「PCPS」の意味・定義とは?
PCPSはPercutaneous Cardiopulmonary Supportの略称で、日本語では「経皮的心肺補助(装置)」と訳されます。Percutaneousは「経皮的(皮膚を通して)」、Cardiopulmonaryは「心肺」、Supportは「補助」を意味しています。
つまり、開胸手術を行うことなく、太ももの付け根などからカテーテルを挿入し、体外で血液のポンプ機能(心臓の代わり)と酸素化(肺の代わり)を行うシステムのことです。心肺停止状態や、重篤な心不全・呼吸不全に陥った患者さんに対し、一時的に命の機能を維持するために使用されます。
医療・介護現場での実際の使われ方・例文
現場では「PCPS(ピーシーピーエス)」とそのまま呼ぶことがほとんどです。電子カルテのオーダー入力や申し送りでもこの略語が一般的に使われています。
- 「バイタルが不安定でショック状態だから、PCPS導入の準備を進めてください!」
- 「PCPS管理中なので、カテーテルの挿入部から出血がないか、頻回に観察をお願いします。」
- 「心機能の回復が見込めるか、PCPSによる補助を継続しながら評価していきます。」
「PCPS」の関連用語・現場での注意点
PCPSとよく一緒に耳にするのがECMO(エクモ)です。実はPCPSとECMOは同じ仕組み(体外式膜型人工肺)を指しますが、使い方や目的のニュアンスで呼び分けられることが多いです。短期間の循環補助にはPCPS、呼吸不全への長期補助にはECMOと使い分ける現場もあります。
【新人さんが注意すべきポイント】
最大の注意点は、「カテーテルの脱落・折れ曲がり」です。太い管が体に入っている状態ですので、体位変換や移動の際は、回路が引っ張られないよう細心の注意が必要です。また、PCPSは血栓ができやすいため、抗凝固薬の管理や出血傾向の観察が非常に重要となります。
まとめ:現場で役立つ「PCPS」の知識
PCPSについて、押さえておくべき重要ポイントをまとめます。
- PCPSは、心臓と肺の機能を一時的に代行する救命装置である。
- 胸を切らずにカテーテルで挿入するため、緊急時に適している。
- 現場では回路のトラブル防止と、出血や血栓の観察が看護の要となる。
初めてPCPS管理中の患者さんを受け持つときは、誰でも緊張して当然です。まずは「回路が外れていないか」「どこから何が流れているのか」を先輩と一緒に一つずつ確認することから始めましょう。あなたの丁寧な観察が、患者さんの命を支える大きな力になります。
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