【ROM】とは?医療・介護現場での意味や使い方を分かりやすく解説

ROM
(Range of Motion)

医療現場や介護の現場で、必ずと言っていいほど耳にする「ROM」。
日々の業務で「ROM訓練」や「ROM測定」といった言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

一言でいうと、ROMとは「関節がどれくらい動くか」を表す指標のことです。
患者さんの身体の状態を把握し、リハビリの計画を立てたり、日常動作の制限を確認したりするために欠かせない、非常に重要な基本用語です。

「ROM」の意味・定義とは?

ROMは英語の「Range of Motion」の頭文字をとった略語で、日本語では「関節可動域」と訳されます。
専門的には、関節を他動的(誰かが動かす)あるいは自動的(本人が動かす)に動かした際、その関節が動く範囲を角度で表したものです。

カルテや申し送りでは、単に「ROM」と書けば、その患者さんの関節が正常範囲まで動くかどうか、あるいは拘縮(こうしゅく:関節が固まって動かなくなること)がないかを評価することを指します。
2026年現在の現場では、電子カルテ上のテンプレートに角度を数値入力し、自動でグラフ化して経過を追うのが一般的になっています。

医療・介護現場での実際の使われ方・例文

現場では、単に「関節を動かす」という意味合いで使われることが多いです。
以下のような場面で日常的に耳にするでしょう。

  • 「Aさんの左膝、少し硬くなっているのでROM訓練を重点的に行いましょう」
  • 「臥床が続いているので、褥瘡予防も兼ねて定期的なROMを実施してください」
  • 「午後の申し送りですが、昨日より右肩のROMが改善しています」

「ROM」の関連用語・現場での注意点

セットで覚えておきたい用語に「ROM-ex(ロムエク)」があります。
これは「Range of Motion exercise」の略で、関節可動域訓練そのものを指します。

注意点として、痛みがある状態での無理なROM訓練は逆効果になる可能性があります。
また、骨折直後や術後の患者さんに対しては、医師から「ROM禁止」や「ROM制限」の指示が出ることがあります。
「動かしたほうがいいから」と自己判断で動かしてしまうと、骨折部位のズレや損傷を悪化させるリスクがあるため、必ず指示を確認してください。

「ROM」に関するよくある質問(FAQ)

Q. ROM訓練は誰が行うものですか?

A. 基本的には理学療法士(PT)や作業療法士(OT)が専門的に行いますが、看護師や介護職も日常のケアの中で「ROM訓練」や「関節運動」として実施することがあります。ただし、医学的な判断が必要な場合は必ず指示を仰ぎましょう。

Q. 自動ROMと他動ROMの違いは何ですか?

A. 本人が自分の力で動かせる範囲を「自動ROM」、介助者が動かして確認できる範囲を「他動ROM」と呼びます。筋肉の力と関節そのものの柔らかさを分けて考えるために使い分けます。

Q. 正常なROMは決まっているのですか?

A. はい、日本整形外科学会などが定めた「関節可動域測定法」という基準があります。しかし、高齢の患者さんの場合は、個々の生活背景や過去の既往歴によって「その人なりの正常範囲」があるため、変化の推移を見ることが重要です。

まとめ:現場で役立つ「ROM」の知識

  • ROMは関節が動く範囲(関節可動域)のこと。
  • 日々のケアで「ROM訓練」を行う際は、痛みや医師の制限指示に細心の注意を払う。
  • 数値や変化を客観的に観察し、チームで共有することがリハビリの第一歩。

最初は聞き慣れない略語に戸惑うこともあるかもしれませんが、ROMを理解することは、患者さんの生活を支えるための大切なスキルです。
焦らず一つひとつ覚えていきましょう。現場の先輩として、あなたの成長を心から応援しています!

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