(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)
医療・介護現場で耳にする「PEG(ペグ)」という言葉、皆さんは正しく理解できていますか?一言でいうと、これは「お腹の壁に小さな穴を開けて、胃に直接栄養を届けるための管を通す処置」のことです。
口から食事を摂ることが難しくなった患者様にとって、必要な栄養や水分を確保するための大切な医療的ケアです。病棟や施設での申し送り、また在宅介護の現場でも頻繁に登場する非常に重要なキーワードですね。
「PEG」の意味・定義とは?
PEGは、英語の「Percutaneous Endoscopic Gastrostomy」の頭文字をとった略称で、日本語では「経皮内視鏡的胃瘻造設術(けいひないしきょうてきいろうぞうせつじゅつ)」と呼びます。
言葉を分解してみると理解しやすくなります。「経皮」は皮膚を通して、「内視鏡的」は胃カメラを使って、「胃瘻造設術」は胃に栄養を送るための「瘻孔(ろうこう)」という新しい通り道を作る手術、という意味です。カルテや指示簿ではシンプルに「胃瘻(いろう)」と記載されることも多いですよ。
医療・介護現場での実際の使われ方・例文
現場では「PEGの患者さん」や「胃瘻(いろう)からの注入」といった言い回しが一般的です。DX化が進む現在の現場では、注入の開始・終了時刻が電子カルテに自動記録されるシステムも増えていますが、看護師や介護職同士の会話では今でも頻繁に使われます。
- 「AさんのPEGチューブ、今日のルート交換の時に少し接続部が緩んでいないか確認をお願いします」
- 「経口摂取が難しくなってきたので、医師からPEG造設の提案がありました。ご家族へ説明の同席をお願いできますか?」
- 「胃瘻(PEG)からの注入時、逆流がないか姿勢に注意して見守りましょう」
「PEG」の関連用語・現場での注意点
PEGに関連して、「胃瘻カテーテル」「栄養剤」「注入セット」といった用語もセットで覚えておきましょう。特に新人の方が注意すべきなのは「管理」です。
チューブの固定が緩んでいないか、皮膚の周りに炎症(発赤)がないか、注入速度は適切かなど、毎日の観察が欠かせません。最近ではスマートセンサーでチューブの閉塞を検知する最新技術も出てきていますが、基本の「目視確認」が最も重要であることに変わりはありません。また、胃瘻はあくまで「瘻孔」という穴なので、感染症予防のための清潔操作を徹底しましょう。
「PEG」に関するよくある質問(FAQ)
Q. PEGを作ったら、もう一生口から食事はできませんか?
A. そんなことはありません。PEGはあくまで栄養を補うためのサポートです。嚥下訓練を継続し、飲み込む力が回復してくれば、PEGと口からの食事を併用したり、将来的にはPEGを抜去して完全に口から食べられるようになる方もたくさんいらっしゃいます。
Q. 胃瘻の周りが少し赤くなっています。すぐに医師を呼ぶべきですか?
A. まずはリーダーや先輩看護師に報告して、状態を確認してもらいましょう。多少の赤みであればスキンケアで対応できることもありますが、痛みや腫れ、膿が出ている場合は感染のサインかもしれません。早めの観察と報告がトラブルを防ぎます。
Q. 介護の現場でPEGのトラブルを見つけたらどうすればいいですか?
A. 自分で無理にチューブを入れ直したり、薬剤を注入し続けたりせず、すぐに看護師や管理者に報告してください。特に「チューブが抜けてしまった」場合は緊急事態です。穴が閉じてしまう前に、速やかに医療処置を受ける必要があります。
まとめ:現場で役立つ「PEG」の知識
- PEGは「お腹に穴を開けて胃に栄養を届ける管(胃瘻)」のこと。
- 現場では「胃瘻」という言葉と併用して使われるのが一般的。
- 清潔管理と毎日の観察が、患者様の安全を守るための最優先事項。
- 迷ったり異変を感じたりしたら、すぐに先輩や医師に報告することが大切。
最初は聞き慣れない略語に戸惑うこともあるかもしれませんが、PEGは多くの患者様の命と生活を支える非常に大切な医療処置です。一つひとつ知識を深めていくことで、きっと自信を持ってケアに当たれるようになりますよ。応援しています!
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