(Home-visit nursing end-of-life care)
訪問看護の現場で耳にする「看看看(かんかんかん)」という言葉。初めて聞いたとき、なんだか少し不思議な響きだと感じた方も多いのではないでしょうか。
これは、訪問看護における「看取り(みとり)」に関わるケアを指す現場独特の略語です。人生の最期を住み慣れた自宅で迎えたいと願う利用者様とご家族を支える、訪問看護師にとって非常に重く、そして大切な役割を表しています。
「看看看」の意味・定義とは?
「看看看」とは、訪問看護の現場で用いられる専門用語で、正式には「訪問看護による看取り(Home-visit nursing end-of-life care)」を意味します。現場では多忙な業務の中で、カルテ記載や申し送りの効率化を図るために、看取りに関連するケアを短縮してこう呼ぶようになりました。
「看(みる)」という漢字が三つ並んでいるのは、看取りのプロセスである「身体的なケア」「精神的な支援」「ご家族へのグリーフケア(喪失後の心のケア)」の3つの側面を、看護師がチーム一丸となって見守り続ける姿勢を象徴しているという説もあります。カルテ上の略号としては「看取り」とそのまま書くことも多いですが、スタッフ間の口頭伝達ではこの「看看看」というリズムの良い言葉が定着しています。
医療・介護現場での実際の使われ方・例文
現場では、多職種連携が欠かせない看取りのフェーズにおいて、状況を端的に伝えるために使われます。以下のような場面で耳にすることがあるでしょう。
- 「A様のケース、いよいよ看看看のフェーズに入るため、医師やケアマネジャーとカンファレンスを設定しましょう。」
- 「B様のご家族から看看看の希望が出たので、緊急時の対応マニュアルを再確認しておいてください。」
- 「昨夜、C様のご家族から連絡があり、看看看の対応として深夜に緊急訪問を行いました。」
「看看看」の関連用語・現場での注意点
「看看看」と一緒に覚えておきたいのは、「グリーフケア(ご家族の悲嘆に寄り添うケア)」や「ACP(アドバンス・ケア・プランニング:人生会議)」という言葉です。これらは看取りのプロセスと密接に関わっています。
現場での注意点として、この言葉はあくまで「現場の略語」であるという点を忘れないでください。ご家族の前で「今日の看看看はどうする?」といった軽い口調で使ってしまうと、非常に失礼にあたります。相手への敬意を忘れず、TPOに応じた丁寧な言葉遣いを心がけることが、新人スタッフには特に求められます。
「看看看」に関するよくある質問(FAQ)
Q. 看看看は正式な医学用語ですか?
A. いいえ、医学的な正式名称ではありません。あくまで訪問看護現場での通称や隠語のようなものです。公的な書類や、利用者様ご本人・ご家族への説明では「看取りのケア」や「終末期ケア」といった表現を用いるのが適切です。
Q. 看看看の対象になるのはどのような方ですか?
A. がんの終末期の方や、老衰、重度の慢性疾患などで、ご自宅での療養を希望されている方が対象となります。身体の状態だけでなく、ご本人とご家族が「自宅で最期を迎えたい」という意思を持っていることが何より重要です。
Q. 新人看護師が看看看のケアに関わる際の心構えは?
A. 看取りは看護師一人で行うものではなく、チーム全体で支えるものです。自分の無力さに悩むこともあるかもしれませんが、まずは先輩の同行を通じて「ご家族に寄り添う姿勢」や「苦痛を緩和するケア」を一つずつ学んでいきましょう。
まとめ:現場で役立つ「看看看」の知識
- 「看看看」は訪問看護における看取りケアの現場略語である。
- ご家族や利用者様の前では使わず、スタッフ間での連携用語として活用する。
- 看取りには、身体・精神・グリーフケアの3つの視点が不可欠である。
- 言葉の裏にある「命の重み」を理解し、チーム連携を大切にする。
最初は聞き慣れない略語に戸惑うこともあるかもしれませんが、それは現場が一生懸命に命と向き合っている証拠です。不安な時はいつでも先輩を頼ってください。あなたの優しい眼差しこそが、何よりの看取りのケアになりますよ。
💡 ヘルスケア実務・学習に役立つおすすめサービス
- 📚 医学書・看護学書の高価買取
- 🏥 最短1ヶ月で資格取得!医療事務講座
- 🧑⚕️ 介護・福祉専門の求人・転職サポート