【FFT】とは?医療・介護現場での意味や使い方を分かりやすく解説

FFT
(Family Functional Therapy)

医療や介護の現場で耳にする「FFT」とは、家族機能療法(Family Functional Therapy)のことを指します。

一言でいえば、「家族というチームのバランスを整えることで、悩みを抱える個人の状態を改善しようとする心理療法」です。精神科や児童思春期領域だけでなく、近年では複雑な家族背景を持つ患者さんのケアの現場でも重要視されています。

「FFT」の意味・定義とは?

FFTは、家族療法の一種であり、特に家族間のコミュニケーションパターンや、相互の役割に注目する心理療法です。単に「誰かが悪い」と断罪するのではなく、家族というシステム(枠組み)の中に何らかの機能不全が生じていると考えます。

専門的には、家族内の行動や感情の連鎖を分析し、より建設的な関係性を築くためのスキルを学ぶ手法です。カルテ上では「FFT導入」「FFTに基づいた家族支援」といった形で記載され、家族全体をひとつのケア対象として捉える際によく用いられます。

医療・介護現場での実際の使われ方・例文

現場では、単にセラピーを行うだけでなく、患者さんの背景情報を共有する際や、今後の退院支援の方針を決める際によく使われます。以下に、実際の現場での会話例を紹介します。

  • 患者さんの退院調整会議にて:医師より「退院後の安定には家族の協力が不可欠です。ご家族に対してFFTの視点を取り入れたアプローチを検討しましょう」
  • カンファレンスでの申し送り:看護師より「本人と家族の衝突が続いています。個別のケアだけでなく、FFT的な介入が必要ではないかと感じます」
  • DX担当者やソーシャルワーカーとの打ち合わせ:ケアマネジャーより「家族の機能不全が顕著なケースなので、FFTの知見を持つ心理士さんと連携して記録を共有したい」

「FFT」の関連用語・現場での注意点

FFTを理解する上で覚えておきたい関連用語には、家族システム論や、家族教育(ファミリー・エデュケーション)があります。特に「家族全体を治療のパートナーにする」という考え方は共通しています。

注意すべき点は、FFTは家族を「責める」ためのツールではないということです。新人スタッフが陥りがちなミスとして、「家族に原因がある」と決めつけてしまうことですが、FFTの本質はあくまで「家族間の相互作用をどうポジティブに変えるか」にあります。また、複雑な家庭環境の場合は、安易に家族療法を強いるのではなく、多職種連携を通じた慎重な判断が必要です。

「FFT」に関するよくある質問(FAQ)

Q. FFTは家族全員が病院に来ないと受けられないのですか?

A. 必ずしも全員が揃う必要はありません。もちろん理想的ではありますが、まずは来院できる家族との面談から始めたり、オンライン面談(テレヘルス)を活用して関係性を調整していくことも現代の医療現場では一般的です。

Q. FFTは認知行動療法とはどう違うのですか?

A. 認知行動療法(CBT)は主に個人の思考や行動の変容を目指しますが、FFTは「家族という集団の中での相互作用」に焦点を当てます。FFTの中に認知行動的な要素が含まれることはよくあります。

Q. 新人スタッフがFFTの知識を現場でどう活かせばいいですか?

A. 「家族を敵視せず、患者さんを支える最大の味方として捉える」という視点を持つだけで十分です。面談の記録をとる際も、家族側の困りごとや頑張りに目を向けることで、より質の高い支援ができるようになります。

まとめ:現場で役立つ「FFT」の知識

  • FFTは家族の関係性を整えることで、患者さんの回復を促す心理療法である。
  • 現場では「家族を責める」のではなく「家族というシステムを調整する」視点が重要。
  • 家族はケアの負担者ではなく、治療を支える大切なパートナーであると捉える。

新しい知識を学ぶことは、日々の忙しい業務の中で大変なことだと思います。ですが、FFTのような視点を持つことは、患者さんとそのご家族双方の笑顔を守る大きな武器になります。焦らず、少しずつ現場で活かしていってくださいね。

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