【開心術】とは?医療・介護現場での意味や使い方を分かりやすく解説

開心術
(Open-heart Surgery)

医療現場で耳にする「開心術(かいしんじゅつ)」という言葉。漢字の通り「心臓を開く手術」を指しますが、具体的にどのような状態を指すのか、戸惑う方も多いのではないでしょうか。

循環器内科や心臓血管外科で働くスタッフにとって、この言葉は患者さんの生命に直結する非常に重要なキーワードです。今回は、この開心術について、現場で自信を持って扱えるよう分かりやすく解説します。

「開心術」の意味・定義とは?

開心術とは、英語でOpen-heart Surgeryといい、心臓そのものにメスを入れて直接手術を行う術式の総称です。具体的には、心臓の内部を操作するために、一時的に心臓の動きを止めて「人工心肺装置」という機械で心臓と肺の代わりをさせる手術を指すことが一般的です。

「心臓を開く」という言葉の響きは劇的ですが、現代医療では弁膜症や冠動脈バイパス術(CABG)など、比較的スタンダードに行われる治療法の一つとなっています。カルテや申し送りでは、単に「開心術」と書くよりも、CABG(冠動脈バイパス術)やAVR(大動脈弁置換術)といった具体的な術式名で記載されることがほとんどです。

医療・介護現場での実際の使われ方・例文

現場では、手術直後の患者さんの全身管理や、術後のリハビリ計画を立てる際にこの言葉が意識されます。特に心臓を止めていた影響が全身にどう及んでいるか、という視点が重要です。

  • 「患者さんは開心術後3日目です。人工心肺の影響による浮腫や、胸骨正中切開部の痛みに注意してケアにあたってください。」
  • 「術前説明で医師から『開心術が必要です』と伝えられた際、ご家族が動揺されていたので、看護師として補足説明をお願いします。」
  • 「開心術後の離床訓練が始まります。心電図モニターの波形変化を逐一チェックしながら、血圧変動に注意して進めましょう。」

「開心術」の関連用語・現場での注意点

現場で必ずセットで覚えるべきなのが「人工心肺(CPB)」と「胸骨正中切開」です。開心術を行うためには胸の骨を縦に大きく切るため、術後は胸骨が安定するまで上肢の過度な運動を制限する必要があります。

新人スタッフが特に注意すべきは「術後の胸骨の安定性」です。患者さんが無意識に腕に力を入れてしまったり、咳き込んだりするだけで胸骨に負荷がかかります。「胸をひねらないでくださいね」という具体的な動作指導は、早期離床や合併症予防において非常に重要となります。最近では、低侵襲手術(MICS)のように、小さな傷で開心術を行う技術も進歩しています。

「開心術」に関するよくある質問(FAQ)

Q. カテーテル治療と開心術はどう違うのですか?

A. カテーテル治療は皮膚に小さな穴を開けて血管からカテーテルを通す「低侵襲な治療」ですが、開心術は胸を切り開き、心臓を直接見て手術を行う「直視下手術」という違いがあります。

Q. 開心術をした人は、一生激しい運動はできないのでしょうか?

A. そんなことはありません。術後の経過や心機能の回復具合にもよりますが、リハビリを経て、多くの患者さんが以前に近い日常生活やスポーツを楽しめるようになります。

Q. 心臓を止めてしまっても、脳や体は大丈夫なのですか?

A. 手術中は人工心肺装置が血液を循環させ、酸素を供給し続けるため、脳や他の臓器にダメージを与えないように厳重に管理されています。

まとめ:現場で役立つ「開心術」の知識

  • 開心術は、心臓の内部を操作するために人工心肺装置を用いて行う手術である。
  • 現場では「開心術」という大きな枠組みよりも、CABGや弁置換などの「具体的な術式」で情報を共有する。
  • 術後は胸骨の保護(胸に負担をかけない動作)と、人工心肺の影響を考慮した全身管理が重要である。
  • 最新の医療では、傷の小さいMICSなどの技術も進化しており、患者の身体的負担は年々軽減されている。

心臓の手術と聞くと緊張してしまうかもしれませんが、一つひとつの術式や管理のポイントを理解すれば、患者さんへのケアもずっと自信を持って行えるようになります。あなたの丁寧な観察と温かいケアが、患者さんの心強い支えになるはずです。一緒に頑張りましょう!

💡 ヘルスケア実務・学習に役立つおすすめサービス

  • 📚 医学書・看護学書の高価買取
  • 🏥 最短1ヶ月で資格取得!医療事務講座
  • 🧑‍⚕️ 介護・福祉専門の求人・転職サポート
上部へスクロール