【脂肪注入】とは?医療・介護現場での意味や使い方を分かりやすく解説

脂肪注入
(Fat grafting)

「脂肪注入(Fat grafting)」とは、自分の身体の別の部位から採取した脂肪を、ボリュームが足りない部位や凹みが気になる部位に移植する医療技術のことです。

美容医療のイメージが強いかもしれませんが、形成外科の現場では、事故や術後の組織欠損、乳がん手術後の乳房再建など、機能を回復させたりQOL(生活の質)を高めたりするために重要な役割を果たしています。

「脂肪注入」の意味・定義とは?

脂肪注入は、医学的に「自家脂肪移植」とも呼ばれます。お腹や太ももなど、余分な脂肪がある部位から専用の機器で脂肪を吸引し、不純物を取り除いた後に、顔のシワや凹み、あるいは欠損部へと丁寧に注入する施術です。

自分の細胞を使うため、シリコンなどの人工物とは異なりアレルギー反応のリスクが極めて低いのが特徴です。カルテや申し送りでは、そのまま「脂肪注入」と書かれるほか、英語表記の頭文字をとって「Fat Grafting」や「Fat injection」と記載されることもあります。

医療・介護現場での実際の使われ方・例文

現場では、治療の計画を立てる際や、術後の患部の経過を観察する際にこの言葉が登場します。特に形成外科や乳腺外科との連携がある職場では、耳にする機会が多いでしょう。

  • 「患者様の乳房再建術として、腹部からの脂肪注入を予定しています。術後の生着状況を詳しく観察してください。」
  • 「顔面の外傷後瘢痕に対し、脂肪注入による組織修復を検討中です。まずはドナーサイト(採取部位)の状態を確認しましょう。」
  • 「注入した脂肪がすべて生着するわけではないので、術後の腫れや吸収率については患者様へ丁寧に説明をお願いします。」

「脂肪注入」の関連用語・現場での注意点

関連用語として覚えておきたいのが「脂肪吸引(Liposuction)」と「生着率(Graft survival rate)」です。脂肪吸引は採取する行為そのものを指し、生着率は注入した脂肪がどれだけ定着して生き残ったかを示す指標です。

新人スタッフが特に注意すべきは、注入後の「圧迫」と「感染予防」です。脂肪を注入した部位は非常にデリケートなため、不用意に触れたり圧迫したりすると定着の妨げになります。また、術後はドナーサイトと注入部位の両方で感染が起きないよう、清潔な管理が不可欠です。2026年現在のDX化された現場では、術前術後の患部写真をクラウド管理し、定着具合をデジタルスケールで詳細に追跡することも一般的になっています。

「脂肪注入」に関するよくある質問(FAQ)

Q. 注入した脂肪はすべて体に残りますか?

A. いいえ、すべてが定着するわけではありません。注入された脂肪の一部は、残念ながら血液が供給されずに体内に吸収されてしまいます。そのため、どれくらい定着するか(生着率)を考慮した計画を立てることが重要です。

Q. 脂肪注入はどのような部位に行うことが多いですか?

A. 美容医療では顔のたるみやシワの改善に使われますが、形成外科領域では乳房の再建、怪我や手術後の皮膚の凹みの修正、さらには褥瘡(床ずれ)治療の一環として用いられることもあります。

Q. 自分の脂肪を使うメリットは何ですか?

A. 最大のメリットは、異物ではないため拒絶反応が起きにくいことです。また、自然な感触が得られやすく、一度定着してしまえば半永久的に効果が持続することも大きな利点となります。

まとめ:現場で役立つ「脂肪注入」の知識

  • 脂肪注入は、自分の脂肪を他の部位へ移す「自家組織移植」の一種である。
  • 美容目的だけでなく、乳房再建や傷の修復など、形成外科領域の治療として非常に重要。
  • 術後は「生着率」が重要であり、安易な圧迫や感染防止のための清潔操作が看護の要となる。
  • 電子カルテや画像管理システムの普及により、術後の経過はデジタルデータで細かく追跡されている。

新しい処置や専門的な用語を聞くと身構えてしまうかもしれませんが、一つひとつ噛み砕いていけば必ず理解できます。患者様の身体と心に寄り添う医療現場で、この知識があなたの頼もしい武器になりますように。いつもお疲れ様です!

💡 ヘルスケア実務・学習に役立つおすすめサービス

  • 📚 医学書・看護学書の高価買取
  • 🏥 最短1ヶ月で資格取得!医療事務講座
  • 🧑‍⚕️ 介護・福祉専門の求人・転職サポート
上部へスクロール