(Home-visit nursing assessment)
訪問看護の現場でふと耳にする「看看看(かんかんかん)」という言葉。なんだか呪文のようにも聞こえますが、実はこれ、訪問看護師やケアスタッフが患者さんの状態を把握するために行う、極めて重要かつ基本的な「観察のステップ」を指す隠語のような表現です。
一言でいうと、これは「五感を使って徹底的に状態をチェックする」という現場の合言葉です。忙しい訪問診療やケアの合間に、誰が聞いても「しっかり確認した」ということが伝わるよう、あえてこのユニークなリズムの言葉が使われています。
「看看看」の意味・定義とは?
正式には「Home-visit nursing assessment」の一環として位置づけられ、訪問先で患者さんの状態を「見て、聞いて、確認する」という3つのプロセスを指しています。医学的に特別な専門用語というよりは、ベテラン看護師が新人へ「今の患者さんの状態はどうだった?」と問う際の教育的ニュアンスが強い言葉です。
語源としては、中国語で「見てみる」という意味で使われる「看看(カンカン)」から転じて、医療現場で「視診・聴診・問診」の3要素をリズムよくこなすという意味で使われるようになりました。カルテ上では「全身観察実施」と記載しますが、申し送りなどの会話では、手短に状態把握を促すために「看看看、してきた?」というように使われます。
医療・介護現場での実際の使われ方・例文
実際の現場では、多職種連携の中で患者さんの変化を見逃さないための合図として使われます。以下に、よくある会話シーンをご紹介します。
- 「Aさんの顔色が昨日と違うみたいだから、訪問に行ったらまずは看看看を徹底してね。」
- 「バイタルは安定しているけど、本人の訴えと表情にズレがあるよ。もう一度看看看の視点で見直してみようか。」
- 「申し送りで『特に異常なし』と言われたけど、実際に看看看したら足の浮腫が強くなっていたよ。しっかり確認してよかった。」
「看看看」の関連用語・現場での注意点
この言葉と一緒に、「フィジカルアセスメント」や「五感による観察」という用語をセットで覚えておきましょう。特に今の医療現場では、最新のウェアラブルデバイスでバイタルデータを取るだけでなく、対面での「看看看(直接の観察)」が、DX化が進む現代だからこそ逆に重要視されています。
注意点として、この言葉はあくまで「現場の確認作業」を指す言葉です。カルテに「看看看を実施」と書くのはNGです。必ず「視診:顔色良好、聴診:呼吸音清、問診:食欲あり」といったように、具体的に何を見て何を判断したのかを記録するようにしてください。略語に頼りすぎず、記録は正確に残すのがプロの鉄則です。
「看看看」に関するよくある質問(FAQ)
Q. 看看看はバイタル測定とは違うのですか?
A. はい、異なります。バイタル測定が「数値」を測るのに対し、看看看は数値には表れない「顔色、表情、声の張り、皮膚の乾燥具合、部屋の環境」など、五感を使った総合的な判断を指します。
Q. 看看看を行うときに一番気をつけることは何ですか?
A. 「いつもの状態(ベースライン)」を知ることです。患者さんの普段の様子を知らなければ、変化には気づけません。まずは前回のカルテ記録をしっかり読んでから訪問しましょう。
Q. 新人ですが、先輩に「看看看してきて」と言われたらどうすればいいですか?
A. 単にぼんやり眺めるのではなく、「顔色、呼吸、声、全身の皮膚、排泄の状況」など、項目を絞って一つずつ観察し、報告できるように準備しましょう。分からないことは素直に「ここを詳しく見たいのですが」と相談して大丈夫ですよ。
まとめ:現場で役立つ「看看看」の知識
- 「看看看」は五感を使った徹底的な患者観察のこと。
- 数値データだけでなく、現場でしか分からない「変化の兆候」を捉えるために使う。
- カルテには略語ではなく、具体的な観察事実を記載するのが基本。
- デジタルツールと人間ならではの「観察力」を組み合わせるのが、現代の訪問看護の姿。
訪問先での小さな変化に気づける力は、あなたの最大の武器になります。難しく考えすぎず、まずは患者さんの表情をしっかり見て、お話を聞くことから始めていきましょう。困ったときはいつでも、私たち先輩に頼ってくださいね。
💡 ヘルスケア実務・学習に役立つおすすめサービス
- 📚 医学書・看護学書の高価買取
- 🏥 最短1ヶ月で資格取得!医療事務講座
- 🧑⚕️ 介護・福祉専門の求人・転職サポート