【嚥下内視鏡検査】とは?医療・介護現場での意味や使い方を分かりやすく解説

嚥下内視鏡検査
(Fiberoptic Endoscopic Evaluation of Swallowing (FEES))

「嚥下内視鏡検査」は、一言でいえば「鼻からカメラを入れて、患者さんが食べ物や飲み物を飲み込む様子を直接観察する検査」のことです。食事のたびにムセたり、肺炎を繰り返したりする患者さんにとって、安全に口から食べるための重要な鍵を握る検査といえます。

2026年現在の医療・介護現場では、単に検査を行うだけでなく、医師・看護師・言語聴覚士・管理栄養士が多職種で連携し、その場で「どんな形態の食事なら安全か」を見極めるDX的なチーム医療の一環として欠かせないものとなっています。

「嚥下内視鏡検査」の意味・定義とは?

嚥下内視鏡検査は、英語でFiberoptic Endoscopic Evaluation of Swallowingといい、頭文字をとってFEES(フィーズ)と現場では呼ばれることが一般的です。細い内視鏡(ファイバースコープ)を鼻から喉の奥まで挿入し、飲み込みの瞬間をリアルタイムで映像化します。

レントゲンを使う検査(VF:嚥下造影検査)と異なり、場所を選ばず病室や施設でも実施できるのが最大の強みです。喉に食べ物が残っていないか、唾液を誤嚥していないかなど、飲み込みのプロセスを視覚的に評価することで、個々の患者さんに合わせた「食支援」の計画を立てるための医学的な判断基準となります。

医療・介護現場での実際の使われ方・例文

現場では「FEESをやってみよう」「FEESの所見はどうだった?」といった形で頻繁に会話に出ます。多職種カンファレンスや申し送りでは、単なる検査報告ではなく、今後の食事提供に関わる重要な情報として共有されます。

  • 「〇〇さんのムセが気になるので、今週中にFEESを実施して、とろみ剤の必要性を検討しましょう。」
  • 「先ほどのFEESの結果、喉頭侵入が認められたため、当面の間は食事形態をゼリー食に変更してください。」
  • 「医師がFEESで嚥下機能を評価中ですので、介助スタッフは検査の準備をお願いします。」

「嚥下内視鏡検査」の関連用語・現場での注意点

まず覚えておきたい関連用語はVF(嚥下造影検査)です。こちらはレントゲン室でバリウムを使用して撮影するもので、FEESと併用することで、より正確な飲み込みの分析が可能になります。

新人スタッフが注意すべき点は、検査中の「体位」と「反応」です。内視鏡を挿入される患者さんは強い不快感を感じることもあります。検査中は患者さんの表情や酸素飽和度(SpO2)の変化に細心の注意を払い、異常があればすぐに医師へ報告してください。また、検査直後は鼻腔内に違和感が残ることが多いため、無理な食事開始を避ける配慮もプロの視点として大切です。

「嚥下内視鏡検査」に関するよくある質問(FAQ)

Q. 検査は痛いのでしょうか?

A. 鼻からの挿入時、多少の圧迫感や違和感はありますが、麻酔ジェルなどを使用するため激しい痛みを感じることは少ないです。ただし、個人差が大きいため、検査前には患者さんに「少し鼻がツンとします」と優しく声をかけて安心させてあげてください。

Q. 検査中は食事を食べてもいいのですか?

A. はい、検査のためにゼリーや水、固形物など、普段食べている食事に近いものを実際に食べていただきます。これは、普段の食事が安全に飲み込めているかを観察するためです。

Q. 検査結果はすぐに分かりますか?

A. リアルタイムでモニター映像を確認できるため、検査中や直後のカンファレンスで、医師や言語聴覚士からその場でおおよその結果や方針が共有されます。非常に迅速で効率的な検査といえます。

まとめ:現場で役立つ「嚥下内視鏡検査」の知識

  • 嚥下内視鏡検査(FEES)は、鼻から喉を覗いて「飲み込み」を評価する大切な検査。
  • 場所を選ばず実施できるため、ベッドサイドでの食支援計画に直結する。
  • 検査中は患者さんの体調変化や安全管理にチームで目を配ることが重要。
  • 多職種で映像を共有し、患者さんの「食べたい」を叶えるためのツールとして活用する。

最初は聞き慣れない検査名に緊張するかもしれませんが、FEESは患者さんの「口から食べる喜び」を守るための強力な味方です。先輩や専門職の解説をよく聞き、チームの一員としてサポートしていきましょう。あなたの丁寧なケアが、患者さんの安全を支えていますよ。

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